名節には覚えておくべき、韓国の伝統的な礼儀作法【큰절/クンジョル】

生活

韓国では今年の秋夕(チュソク)は来月9/20~9/22の3日間となります。秋夕(チュソク)とは韓国の旧盆のことを言い、韓国の名節のうちの1つです。

韓国の名節は、主に2つで旧正月(ソルラル)と旧盆(チュソク)は誰でも聞いたことがあるのではないでしょうか。

その時に、おそらくどこの家でも必ずと言って良いほど、目にする韓国の伝統的な挨拶(お辞儀)の方法が「큰절/クンジョル」です。

クンジョルは、相手に敬意を表す丁寧で最も礼儀正しいとされる韓国の作法です

今年の秋夕(チュソク)の場合はコロナ禍の下、またしても、去年と同様に何らかの規制がかかり、義実家や義親戚の家に通常の名節のようには集まれないという可能性が非常に高いです。

とはいえ、韓国在住の方や韓国人の彼と結婚予定の方などであれば特に、「큰절/クンジョル」は今後のためにも、知っておいた方が良いですよね。

「しょっちゅう見ているけど、実はどのようにするのか詳しくは知らない」
 「これから結婚して韓国の家に嫁ぐ予定だから挨拶についてきちんと知りたい!」 

などの方々は、是非この機会に知っておき、完璧な作法で挑みましょう! 

韓国の伝統的な礼儀作法【큰절/クンジョル】とは?

ではクンジョルがどんな伝統がある礼儀作法なのか、詳しくお話します。
きっと誰もが「ああ!これ知ってる!」といいたくなりますよ。

큰절/クンジョルとは、座って行う挨拶の1つ

まず最初に韓国の挨拶(チョル)からお話しましょう。

チョルには、大きく分けて以下の2つに分かれていて、そこからまた3つに礼儀が分かれるのです。

  1. ソンジョル(선절)…立ったまま頭を下げて行う挨拶 
  2. アンジュンチョル(앉은절)…座って行う挨拶
    クンジョル(큰절)とピョンジョル(평절)・パンチョル(반절)の3つ

つまりクンジョルは、「座って行う挨拶の作法」の中の1つとなり、「アンジュンチョル」のクンジョル(큰절)ピョンジョル(평절)パンチョル(반절)という3つの挨拶の中で、最も礼儀正しく丁寧で最高の敬意を表す挨拶です。

 韓国では、普通、まず親が1番そしてその次がご先祖として考えられていて、その後に男性、女性の順番で続ていきます。 

男女差別についてはまた別の機会に扱う内容としてここでは、これ以上触れませんが、クンジョルは親や年長者あるいはご先祖様などといった、敬う対象の相手に対して行うお辞儀なのです。 

その為、結婚式やお正月、法事(제사/チェサ)の時に、親や先祖・年長者といった目上の相手に対しクンジョルが行われています。

큰절/クンジョルの作法は5つの動作から成り立つ

それでは、クンジョルの作法について具体的にお話しましょう。

クンジョルの作法は以下の5つの動きからなります。

  1. 立った状態 
  2. しゃがむ 
  3. 座る 
  4. お辞儀する 
  5. 立ちあがる 

「座って行う挨拶」と既述にもあるように、クンジョルも「アンジョンチョル」という座って行う挨拶の中に含まれているものの、最初は必ず立った状態から始まるので要注意。 

また、細かい部分は男性か女性かによって違ってくるだけでなく、その挨拶を行うことそのものが慶事かチェサ(法事)によっても違ってくるので、どうぞご注意下さい! 

慶事かチェサ(法事)、また男女により違う!?クンジョルの作法を解説!

クンジョルの作法は、それぞれの動作で男女で違ってきます。
間違いのないように、ひとつずつ確認しましょう。 

立った状態 

 まず最初に、立った状態で両手をおへその上に重ねます。 お子さんがいらっしゃる方は見たことが多いのではないでしょうか、いわゆる「ペッコプインサ(배꼽)」をお考え頂ければと思います。 

ハラボジやハルモニ、あるいは親戚の方などに対し、子ども達に「ペッコプインサ(배꼽)」をするように言われる風景が多いですよね。 

つまり、韓国では、幼い頃から子ども達に「丁寧にお辞儀をする際には、おへそに両手をあわせて行う」と小さい頃から習慣づけられているのです。

< 慶事の場合 >

慶事、旧正月や結婚式などの場合のクンジョルにでは、手の重ね方は以下のようになります。

(男性)右手が上にくる
(女性)左手が上にくる 

<弔事の場合>

続いて弔事、葬式やチェサ(法事)などの場合の手の重ね方ですね。今度は逆になります。

(男性)左手が上にくる 
(女性)右手が上にくる 

しゃがむ→座る→お辞儀する→立ちあがる

次にしゃがんでお辞儀をします。ここから立ち上がるところまでは1つの流れになるので、一気に説明しますね。

(男性の場合)

①先程おへそに置いていた両手を目の前くらいの高さになるまであげる。
②そのまま身体(上半身)を前に倒しお辞儀をする。この時には膝はまだおらず。
③両手を床につける。そしてこの段階で初めて左膝を先に床につける。
④両膝をそろえ床につけるます。正座をしますが、この時、左足が下に来るようにするします。
⑤正座をしながら頭を下げるます。前に重ねた両手の上に額がつくくらいに頭を下げるようにする。
⑥頭を下げたらそのまま数秒止まったままでいる。
⑦立ち上がる。この時には右足から。
⑧立った姿勢で軽くお辞儀をする。30度腰を曲げる程度。
⑨最初の立った状態に戻る。

出典(출처);利川教育:이천 교육: ソルボン書院礼節教育04(설봉서원 예절 교육04)_남자 큰절 [Korean manners] (男子 クンジョル [Korean manners] )

(女性の場合)

①先程おへそに置いていた両手を目の前くらいの高さになるまであげる。
②視線は床へ落とす。
③左足を斜め後ろに引く。左膝から最初に曲げ、ゆっくりと低い姿勢になる。
④右膝も曲げる。
⑤正座をする。この時、右足が下に来るように重ねる。足の上におしりをのせて座る。
⑥手は目の前で重ねたままお辞儀をする。60度程下げる。
⑦頭を下げたらそのまま数秒止まったままでいる。
⑧立ち上がる。この時には右足から。
⑨立った姿勢で軽くお辞儀をする。30度腰を曲げる程度。
⓾最初の立った状態に戻る。

出典(출처);利川教育:(이천 교육:) ソルボン書院礼節教育05 _ (설봉서원 예절 교육05 _)여자 큰절[Korean manners](女子 クンジョル [Korean manners] )

いかがでしょうか。 男女で1つ1つが違うのがわかりますよね。
大変そうに見えますが、韓国の方はこの挨拶を幼い頃から習っていくので、大人になる頃には当たり前にこなしていくのです。

幼稚園やオリニチプ(어린이집)の頃から習い始める子ども達

韓国の子ども達は、クンジョルのやり方を幼稚園やオリニチプの頃から習い始めるので、大きくなるにつれ、自然と身につくようになります。オリニチプ(어린이집)とは保育園や預かり所のような所です。 

 おかげで、母親である私は、子ども達にまともに教えた事がないどころかこれについては子ども達に聞くこともあります。 

【ここだけの話 / 큰절】土下座と似ているようで土下座とは違う!?

ここ十数年、日本では特に韓国について日本のニュースで扱われることが増えていますが、その中では韓国の風習を知らない為に誤ったイメージで報道されることも多いのです。 

その一つがお辞儀。

その姿だけを見ると土下座に見えてしまいますが、これまでにお伝えした通り、これは韓国の挨拶の1つであり、土下座とは異なります。

もし身内や身の回りで「土下座が普通なの?」などのようなことを聞かれたら「クンジョルといって土下座ではなく最も丁寧な礼儀なんだ」とお話しましょう。

【この記事をきっかけに習得】皆さんも一緒に覚えませんか?

いかがでしたでしょうか。今回は、 クンジョルについてご紹介しました。

 恥ずかしい話、筆者もこれまではずっとクンジョルが何たるかをよく知らずにいましたが、この記事をきっかけに、クンジョルについて詳しく学ぶ機会を得ました。 

逆に言えば、きちんと知らなくてもこれまでどうにかなっているとも言えます!笑
何かの機会につけ韓国では実に多くの機会でこのクンジョルを見かけることもあるので、やはり知っておいた方が安心だと今回強く感じました!

韓国では最も丁寧で相手を敬う挨拶の方法とされる「クンジョル」。

これを通して韓国を知る手がかりにもなるかもしれません。 韓国では名節・チェサ(法事)など、家族が集まる機会が実に多いです。 是非この機会にクンジョルをものにして韓国生活を自分のものにしていきましょう! 

ライター( enju )

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