韓国の漢方病院「韓医院(ハニウォン)」とは?

生活

治療からダイエットまで生活に根付く東洋医学

韓国の街のあちこちで見かける韓医院(ハニウォン)の看板。 

漢方薬と針やお灸を使う病院だとわかっていても、具体的な治療内容はよく知らない方も多いのではないでしょうか?

今回は東洋医学のひとつ「韓方」治療をする韓医院(ハニウォン)にフォーカスして、韓方の考え方と、実際に韓医院でねんざ治療と漢方ダイエットした筆者の体験をお伝えします。

日本の漢方と韓国の韓方(ハンバン)。 

漢方も韓方も中国の「中医学」を元に発展してきた東洋医学ですが、その形態に違いがあります。

もともと中医学では漢方薬と鍼灸(針治療とお灸)を組み合わせた治療をしてもらえるのですが、日本では漢方薬は医師か薬剤師が担当し、鍼灸は鍼灸師が施術する完全分業状態です。  

実は日本でも1989年より漢方認定医・専門医制度がスタート。 

漢方認定医・専門医になるには医師の臨床経験が6年以上、漢方専門研修修了などの条件をクリアしなければなりません。日本の漢方医は医者であることが前提なのです。 

それに対し、韓方は医学部とは別に韓医学部で韓医師を養成しています。 

医学部と同じ6年間で基礎医学と漢方薬、鍼灸について学び、韓医師国家試験をパスしたものが韓医師になれるしくみ。 韓医師が漢方薬と鍼灸を組み合わせた治療をするのが一般的なんですよ。 

韓国の漢方病院「韓医院(ハニウォン)」とはどんなところ?

韓医院は韓医学に基づいて、患者さんを治療したり患者さんの体調や体質を整えたりするための病院です。 

一般的な病院は西洋医学の理論に基づきます。 

たとえば「胃が痛い」場合、まず胃痛の原因を探しますよね。検査や診察で原因を分析し、悪いところを見つけ出して治療するのが一般的といえます。

一方で、韓医学は患者さんが健康でバランスがとれた状態であることを重要視するのです。

先ほどの「胃が痛い」原因は、体のバランスが崩れたために起こった胃痛であるとしましょう。

治し方としては、患者さんの体質や日常生活の過ごし方かた、体の内面の変化を観察します。患者さんが持つ自然治癒力を高める目的で漢方薬や鍼灸治療を施し、健康な体のバランスを取り戻す手助けをするのです。

西洋医学は患者さんの「病気」中心におこなわれるのに対し、韓医学は「患者さんの体と内面」にフォーカス。そのため韓医院の治療は多岐にわたります。 

交通事故の後遺症や関節痛、ねんざなどの痛みの治療から、体質改善を伴うアトピー・アレルギーなどの治療はもちろん、ダイエットや肌質改善、アンチエイジングなどの美容目的、気力改善やストレス緩和、受験勉強のための集中力強化にも韓医院の治療が行われます。 

ちょっとした不調から体質改善まで、韓国の韓医院は生活に根付いた身近なお医者さんなのです。

韓医院(ハニウォン)体験 〜ねんざ治療の場合〜

実際に韓医院でどのような治療が行われるのか、興味がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

足首をひねってしまい韓医院で治療したときの筆者の経験をお話します。

私が韓医院で受けたねんざ治療は、以下のような流れでした。

  • 診察
  • 赤外線で患部を温める
  • 患部に針を刺す
  • カッピングをして悪い血を出す 
  • 消毒して止血したら終了 

まず、ねんざ部位の診察を受けます。腫れ具合と足首の動きをチェックされたあと、歩き方を見せてと言われ、韓医者さんの前で歩きました。

その時は足に力が入らずヒョコヒョコした歩き方だったのですが、チェック後に患部を温めることで治療開始。赤外線を20分ほど当てる治療を受けました。 

患部を温めたら湿布をもらって終了かと思いきや、先生が「これから悪い血を出す治療をします」と説明をはじめました。 ねんざは患部に悪い血が溜まって血流が滞っている状態のことを指すのだとか。

悪い血が滞ったままだと自己治癒力を妨げてしまうので、患部に針を刺して悪い血を出し切ることで、早く治るように促しました。

ペン型の穿刺針でブスブスと刺し、カッピングと呼ばれるガラスのカップを4ヶ所ほど取り付けます。

カッピングの中は陰圧なので、針を刺した場所からどんどん血が流れ出てくるではありませんか! 

時間になったら血まみれのカップを取り外し、穿刺部の消毒後に止血を確認、治療は終了しました。 

まるでホラー映画のように血が出た治療でしたが、施術後は多少の傷みはあるものの我慢できる程度まで、不思議と足を引きずることなく歩けました。
ちなみにこのときの治療は保険適応!はっきりとした金額は覚えていないのですが2万ウォンくらいの自己負担だったと思います。 

韓医院(ハニウォン)体験 〜漢方ダイエットの場合〜

美容目的で韓医院を利用する方も多いです。 

実は筆者もそのひとりで漢方ダイエットを経験しています。4ヶ月間でマイナス6キロを達成したときの経験をお伝えしたいと思います。 診察の流れはだいたい以下のような感じです。 

【初回診察の場合】

  • 問診表の記入
  • 診察(日常生活状況の確認、運動量、脈、体型チェック)
  • 漢方薬の確認

ダイエットの場合、あくまでも日常生活指導がメイン。漢方薬と鍼治療はサブ的な役割で使われている印象を受けました。 

初回診察時は3ページにわたる問診票の記入をします。
その後は問診表をもとに食事状況や間食、運動時間や睡眠状況、アレルギーの有無やストレスの有無などを尋ねられました。 

そして重要なのが脈拍と舌の状況を見ること。脈拍や舌の状況である程度その人の体質や内面の状態がわかるそうです。 

次はダイエット漢方薬の選定です。 問診や診察結果を踏まえて、ダイエット漢方薬が選択されます。

そして漢方薬を服用する際に食べてはいけないもの、毎日の生活で注意すべき点の説明を受けました。 筆者の場合は小麦製品(パン、うどん、パスタなど)と乳製品、牛肉、コーヒーなどのカフェイン製品は食べてはダメだともご指導。 これらはダイエット漢方薬の効果を妨げるおそれがあるのだそうです。

また毎日30分以上の運動と、1日1.5リットルの水分摂取、毎日の食事日誌をつけることも指導を受けました。

【普段の診察の場合】

初回診察後は1週間に1回の定期診察を受けることになります。定期診察の内容は次のとおりです。

  • 着替えて体重・体脂肪量チェック
  • 半身浴サウナ
  • 韓医師による診察後に針施術
  • 看護師によるマッサージ

定期診察は体重と体脂肪量チェックから始まります!

体重チェック時に食事日誌を提出しますが、これが後の診察時の資料になるので、出来る限り細かく書いておくと良いでしょう。

韓医院から支給された半袖・半ズボンの服に着替えたら半身浴サウナをします。20分ほど体を温めたら、いよいよ医師との診察時間!

医師との診察では食事内容の確認、脈拍測定、体調の確認をしました。

食事指導や運動のアドバイスを受けたあとは鍼治療の時間です。

その日ごとに体調が違うので、針を打つ場所が足やお腹だったり腕だったりと毎回違うのには驚きました。 

針を打ち終わると次は看護師さんによるマッサージの時間。脂肪が気になる部分を中心に揉み出しマッサージを受けます。筆者の場合は足のマッサージが中心でした。 

これで定期診察は終了。

着替えて食事日誌を返却され次回診察予約したら終わりです。

筆者の個人的感想ですが、ダイエット漢方薬を飲んでいる間はそれだけでお腹いっぱいになる感じがありました。いつもお腹が満たされているので過食しなかったのがダイエット成功の鍵だったのかもしれません。 

また診察のたびにスパルタ式で食事と運動のアドバイスを受けるので、これも効果があったのかなと今になって思います。ちなみに漢方ダイエットは保険適応外。自由診療なので韓医院ごとに料金設定に違いがあります。もし漢方ダイエットを考えているなら、しっかりリサーチして納得いく病院を探してみましょう。 

おわりに

韓国の漢方医院「韓医院(ハニウォン)」は、どのようなところかご紹介するとともに、実際の診察体験をお伝えしました。 

受診前は針を刺すのはなんとなく怖い印象を持っていたのですが、 実際にやってみると痛みは一瞬。慣れてしまえば大丈夫でした!

また今回ご紹介した治療の流れはあくまでも一例です。韓医院の治療はその人に合わせるオーダーメイド。実際に受診してみたら今回ご紹介した内容とはまったく違うかもしれません。

漢方医院に興味がある方は、周りにどんな医院があるのかも含めて、一度リサーチから始めてみて下さい。

ライター(安倍川もっち)

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