【国際恋愛をしている方必見】歴史上の日韓夫婦の愛の軌跡を紹介

娯楽・趣味

韓国も日本も、夏休みが終わろうとしていますね。 

夏休み終わりと言えば、夏休み定番の宿題の1つ、読書感想文が頭に浮かびますが、皆様はどのようにされていましたか?本好きな方は苦にならなかったかもしれません。 

しかし、読書嫌いな方や「本好きだけど課題図書は嫌」「読書感想文という課題自体に抵抗がある」といった方にとっては、結構な苦痛でもあるでしょう。

そんな方でも、今回こちらでご紹介する本は、韓国に何かしらつながりがある方であればおそらく興味を引く本だろうと思います。 

大人には大人の推薦図書を。韓国とつながる人には、日韓夫婦の愛の物語を。今回おススメする本は、日韓夫婦の愛の軌跡を記した本「愛を描いた人イジュンソプと山本方子の百年」(大貫智子著)です。

6月末(2021)に出版され、SNSでも結構話題になっていました。 どこかでタイトルを見た事があるという方も多いかもしれません。よかったら読んでみて下さいね。 

おススメポイント!日韓夫婦と国の壁と夫婦の愛の軌跡

「愛を描いた人イジュンソプと山本方子の百年」(大貫智子著)。 

この本には、日韓夫婦との間に長年立ちはだかった国の壁、そしてその夫婦と家族の愛の軌跡が、インタビューを通して記されています。 

今、コロナ禍で遠距離となり「なかなか会えない」という日韓カップルの方はとても多いのではないでしょうか。

場合によっては、夫婦でも、コロナ禍による諸事情で長期間会えないままとなっているという方も多くいらっしゃると思います。 

実際、私の知り合いにもそのような方がいます。 彼女の場合は、日本でお子さんが生まれたにも拘わらず、その後数か月間の間、旦那様と会えずにいました。 

元々、彼女はワーキングホリデーで韓国に来ており彼氏と一緒にいましたが、ワーホリ終了間際にコロナ禍となってしまい、約1年間日本に帰れなくなりました。しかし結婚をする為に、ビザや書類その他の関係でどうしても日本に帰らねばならなくなったそうです。

当時彼女は妊娠中でしたが、安定期を待って日本へ帰国し、帰国の数か月後、無事お子さんが生まれました。 

最近の連絡で「ようやく旦那様も一旦ビザが取れ、日本に来た」と知りました。 初めて父子の対面が果たせたと聞き、私までホッとしています。今はアッパ(=韓国語で「パパ」)が話しかけるとお子さんはゲラゲラ笑うんだとのこと。

やはりお子さんもアッパと一緒にいられて嬉しいのでしょう。 

ただ、今の時期、こういった、父子の離れ離れのような状況に置かれている方は、数多くいるでしょう。

この本「愛を描いた人イジュンソプと山本方子の百年」でも、長い間ずっと離れ離れで暮らし続けた日韓夫婦の姿が描かれています。

しかも、今と違い、戦後まもなくの頃の話。当時、いかに日韓の間に国の壁が立ちはだかっていたのかについて事細かに記されています。 また、私の知り合いのように離れて暮らしていた方々ばかりではなく、一緒に暮らす日韓夫婦の方々の場合であっても、この本を読めば、おそらく「もし自分たちが同じ目にあっていたら」と思わずにいられません。 

改めて自分たちを振り返る良いきっかけにもなりました。

私の場合は、この本を読んで、つい自分たちの身に置き換えて考えてしまい、子どもたちを抱えて1人日本で暮らす姿を想像し、何だかつらい気持ちになりました。

今、コロナ禍だからこそ共感し、そして、当時と今では違うからこそ、わが身の今の状況とパートナーとについて考える。そのような本です。

韓国で最も有名な画家イ・ジュンソプ(이중섭/李仲燮)

ところで、この本のタイトルになっている「イ・ジュンソプ(李仲燮)」とは、どんな人なのでしょうか。 

イ・ジュンソプは、韓国で最も有名な画家のうちの1人であり(1916~56年)、彼の絵画作品は勿論のこと、彼の人生についても小学校の美術の教科書にも載っています。 

韓国のウィキペディアを見ると

日本植民地時代の大韓民国の洋画家。牛や鶏、子ども、家族などが最も多く登場するが、郷土的要素と童話のような自伝的な要素が主に入れられている

といった内容が記載されていました。 

 以下、彼の作品です。長く韓国にいらっしゃる方や美術に興味がある方などであれば、見たことがあるかもしれません。 

私の親しい知り合い(韓国人)で美術関係者の方がいるのですが、そのオンニ(お姉さん)にこの画家についての尋ねてみたところ、次のように教えてくれました。

 「画家イ・ジュンソプは韓国で高い評価を受けている人。日本で洋画を勉強し、それを自分で韓国的な表現に独特のアプローチで昇華させた。作品は全体的に暖かく愛が感じられる。日本人の奥様と我が子どもへの愛(エピソード)も、多くの大衆に感動を与えている」

 また、子どもたちの小学校の美術の教科書(小4)を見ると、その生涯について載っていました。

教科書には、

イ・ジュンソプには日本留学中に出会った妻と愛する2人の息子がいました。イ・ジュンソプは日本植民地時代と韓国戦争の影響により、貧しく困難な生活をしていましたが、結局、愛する妻と2人の息子は日本に行き、家族離れ離れになってしまいます。

家族と離れて1人生活する中、イ・ジュンソプは家族を思い、家族の姿を描き続けました。

と紹介されています。

大変皮肉な話ですが、イ・ジュンソプの死後、彼の作品は高く評価されることことになりました。そのせいか、「韓国のゴッホ」と称されることもあるようです。

今では彼の作品は非常に高く評価されています。彼の美術館はソウルにあるのでアクセスも良好。イ・ジュンソプの企画展を開くと、多くの観客が来ると言われているのです。

彼が生前に住んでいた家は観光地となっていて彼の一生は伝記として残されています。映画化・舞台化もされているそうです。 

このように、韓国では、誰もがごく当たり前に知っている画家だとよく分かりますよね。

日本ではあまり知られていないようですが、実は、日本でも映画化されたりテレビで放送されたりしているんですよ!

2014 映画「ふたつの祖国、ひとつの愛」(監督/酒井充子) 
2016 NHK「日曜美術館 分かれた故郷 妻へ」 

日本で公開されている映画やドキュメンタリーの作品です。 映画の方は、予告動画があるので、良かったら見てみて下さいね。 

ふたつの祖国、ひとつのアイ

イ・ジュンソプの奥様は日本人!?(山本方子さん)

これまでの話の中に既に出て来ましたが、このイジュンソプの奥様は、山本方子さんという方で日本人です。

韓国では知られていますが、おそらく日本ではあまり知られていないですよね。 

 「愛を描いた人イジュンソプと山本方子の百年」には明記されていませんが、ネットで見た情報によると、この山本方子さんとは三井財閥企業の役員を父に持つご令嬢なのだとか。 

お二人が出会ったのは日本。日本の美術学院で当時留学生だったイ・ジュンソプと山本方子さんが出会い、その後、結婚し、子ども2人をもうけました。

イ・ジュンソプとその奥様・山本方子さんとの長期にわたる離れ離れの暮らし。国に引き裂かれ続けた日韓夫婦と家族の愛の軌跡。そのインタビューが大貫智子さんによって書かれたのがこの本なのです。

著者・大貫智子さんとは?

毎日新聞の記者で、2013~2018年の間にソウル特派員をされています。

ソウル駐在中に取材を始めた日韓夫婦の物語「帰らざる河ー海峡の画家イ・ジュンソプとその愛」が第27回小学館ノンフィクション対象を受賞されました。 

それがこの本「愛を描いた人イジュンソプと山本方子の百年」です。

大韓民国日本大使館のサイトには大島さんへの動画インタビューがあります。

最後に

私の場合は「美術でつながった夫婦」に最初に近いものを感じました。
自分の事で恐縮ですが、私自身が美術交流を通して出会った経緯がある日韓夫婦だからです。 

そして、韓国という異国であっても私が子育てを全面的に引き受けているので、事あるごとに「私が1人で子どもを連れて日本で暮らした方が良いのだろうか」と思ってしまう事がありますが、この本の紹介で「妻が子どもを育てる事をまず先にせざるを得なかった」という部分を見て、そこに非常に強く共感するところがあり、読み始めたのがきっかけでした。 

実際に読んでみると、離れ離れになった日韓夫婦の姿が非常に詳しく描かれていて、なんだかんだ言いながらも、自分が今家族一緒にいる事に感謝と安心を感じると同時に、コロナ禍によって引き裂かれたり苦労したりしている今現在の日韓夫婦の方々あるいは日韓のパートナーの方々などに強く思いを馳せました。 

色々な状況の日韓夫婦・日韓のパートナーがいる方々・また韓国とかかわる方々などがいらっしゃいますが、どの方にとっても、まさに今のご自身の状況を深く振り返る機会になる1冊になるのではないかと思います。 

ライター ( uracjko )

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